横澤史穂のブログ

祖父が、ラバウルで負傷した陸軍の傷痍軍人でした。左右のイデオロギーに関係なく、戦争経験者の話を中心に編集したいと思っています。

自民党と旧社会党・共産党は、異腹の兄弟

戦後の日本の価値観は、少なくとも建前上は、「自由と平和と民主主義」です。

政治家はこれを言ってれば叩かれる事はない。

加えて戦後の日本は、戦前の日本の価値観を(これまた少なくとも建前上は)全否定した上に成り立っています。

「戦前の日本は、戦争好きの悪い国だった」

「しかし戦後、平和で民主主義の国になった」

と…。

これは左派(旧社会党共産党)の見方ですが、実はこの見方は、戦後の保守層(自民党)にとっても、都合の良い見方でした。

つまり戦後の日本の政治というのは、保守と左派、自民党と旧社会党共産党との無言の連携プレーと言うか、奇妙な共犯関係の上に成り立っているわけです。

自民党は、自主憲法制定も憲法改正も本気でやる気はなかったと私は思います。
やる「フリ」です。

そこが、冷戦下の自民党と旧社会党共産党との「あうんの呼吸」です。

両者は共に「あの戦争を経験した日本人」でしたから。

つまり…。

アメリカに対しては、

朝鮮戦争にもベトナム戦争にも日本の部隊を出したいのですが、社会党共産党憲法9条をタテにして反対していまして…」

と答えて、社共に対しては裏でお金を渡して「お前ら、9条をタテにして出兵に反対しろ」と…。

とにかく、アメリカ様の戦争にお相伴しないで今は経済成長に集中しよう、と…。

要は、自民党と旧社会党共産党による「ケンカしているフリ」。

彼らは、アメリカに対しても日本国民に対しても、腹芸と言うか、芝居をしていたわけです。