横澤史穂のブログ

祖父が、ラバウルで負傷した陸軍の傷痍軍人でした。左右のイデオロギーに関係なく、戦争経験者の話を中心に編集したいと思っています。

右翼と左翼は 同じコインの裏表 ② 〜反対物は一致する〜

保守系の論客が講演会で、
憲法第9条で戦力保持を禁じられていたから、北朝鮮による拉致を止められなかった」
と言っていました。この事実認識は間違いです。
北朝鮮は、色んな国々の人達を拉致していますが、どの国も軍隊を持っています。
「軍隊があるか、ないか」は、北朝鮮の拉致の判断基準ではありません。
 
憲法第9条さえ改正していたら、拉致を防げた」
というのは、
憲法第9条があれば、戦争がなくなる」
というのと、右と左で真反対にひっくり返っているだけで、同じ思考回路だと思います。
 
「てるてる坊主を吊るせば雨が止む」
と同じ発想です。
 
「日本は神国だから神風が吹いて、敵は攻めて来られない。神州不滅」
と、
「日本には平和憲法があるから、敵は攻めて来られない。神州不滅」
も、本質は一緒だと思います。
 
また同じく保守派の政治家が、
「日米同盟を強化して、国民の国防意識を高める」
と言っていましたが、これも間違いです。
「戦争がないから日本人に国防意識が薄れた」
のではないと思います。
スウェーデンなんか200年くらい戦争していませんが、国防意識はあります。
スイスもそうです。
日本の場合は、
「日米同盟で、国防をアメリカに依存しているから、国防意識が薄れた」
のだと思います。
という事は、日米同盟の強化は、逆に日本の国防意識の希薄化につながると思います。