横沢史穂のブログ

祖父が、ラバウルで負傷した陸軍の傷痍軍人でした。左右のイデオロギーに関係なく、戦争経験者の話を中心に編集したいと思っています。

幼児期に愛情が満たされないと…

幼児期に親の愛情もなく、回りの誰も認めてくれないと、手当たり次第に殺す奴になる可能性がある。

 
しかし、その様に育てた親、つまり「子供を愛せなかった親」「子供を見殺しにする親」自身にも、心の闇がある。
その親自身も、幼児期にそのまた親から愛情を受けてなかった可能性が高い。
それはやはり、あの戦争がかなりの要因を秘めている。
今の70〜80代の人達は、終戦をまたいで幼児期に愛情なり食べ物なりに飢えていた、という方が多い。
 
さらに、社会が安定してからも、その父親達の多くは、家庭を顧みず経済復興に力を注いで働き通しで働いた。
その結果、今の70〜80代の人達(団塊の世代とかぶる)の中には、幼児期の愛情飢餓感が満たされないまま、老年に達してしまったという方が多く見受けられる。
その「負のしわ寄せ」が、絨毯のしわ寄せの様に下の世代にツケとなって回って来てるわけです。
まさに「子供を生んではいけない奴が子供を生んだらどうなるか」の見本です。 
 
父も母も、命がけで家族を守る。
本来は、それ自体が日本の文化防衛・伝統防衛であった。 
子育てを生活の中心に持って来なければダメです。
「先祖との絆」や「家庭の大事さ」を無視して、いくら天皇や日の丸を主張しても、それは本来の保守精神を主張している事にはなりません。
 
結婚して家庭を得て幸せになるのに必要な事は「高学歴」とか「高年収」とかのスペックではなく、「家庭がいかに大事か」の価値観を養う事。そして子供にもそれを教える事。
 
そしてそれを蔑ろにして、経済成長のみに狂奔して来たのが戦後の日本だと思います。
そのしわ寄せは今、色々な局面で表面化して来ている。
 
とにかく、親の世代からのこのしわ寄せは、子や孫がどこかの段階で精算しないといけない。
「戦争の負の遺産」というのは、100年続くわけです。