幸せへの キッカケぐらいはこっちで作ってあげたい
精神分析学によれば、問題の根源への遡行が果たされたら、問題は解消する。
僭越ですが、明菜さんに幸せになって欲しいです。
結婚するとかしないとか、そんなのどうでも関係ないです。
インナーチャイルドが泣いている…
幼児期に親の愛情が満たされないまま大人になったのが、インナーチャイルドです。
体は大人でも、自分の中に二重人格的に、もう一人の子供時代の自分(インナーチャイルド)がいるんです。
わがままな自分を無制限に受けて入れてくれて、どんなわがままも愛してくれて、自分だけを愛してくれて…。
それが、子供が求める「理想の父」。
しかし家が貧しかったり、子供が多いと、「現実の父」は、なかなかそうはいかない。
下の子まで愛情が行き届かない場合が多い。
それでも子供なんてのは、他の兄弟をスッ飛ばしてでも、父親に自分だけを愛して欲しいもの。
明菜さんは、6人兄弟の下から2番目。
ご著書で告白していますが、お父様とは別居し、経済的にも非常に苦しかったらしい。
成人後も明菜さんはお父様に、愛憎入り混じる批判をよく述べていますが…だいたい想像つくと思います。
そして明菜さんは、幼児期に満たされなかった父性愛や「理想の父親像」を、今日までずっと追い求めてきたのでは。
それも別居状態だった「現実の父」ではなく、少女明菜が幼き日にずっと夢見てた「理想の父」。
『少女A』の隠れた意味?
私は明菜さんの映像を観てた時に、彼女のインナーチャイルド、つまり、家庭愛に飢えた少女の寂しげな姿が見えた気がしました(勝手な憶測ですが)。
私は、明菜さんのインナーチャイルドは、これかと思いました(違っていたら、本当すいません…)。
そして愛情飢餓感が満たされないまま今日まで来てしまったのが、明菜さんが抱えている苦しみの原因なのでは、と私は思います。
つまりインナーチャイルドが成仏されずに、そのまま残っている。
♪砂の上 刻むステップ ほんのひとり遊び
砂浜で、ほんの一人で遊ぶ少女…。
寂しい少女時代…。
そんな雰囲気を感じます。
インナーチャイルドがSOSの叫び声をあげてるのが聞こえてくるようです。
インナーチャイルドは、時間と空間の壁を越えるので。
ちなみに…。
明菜さんが狂おしいまでに踊る中に、「理想の父を求めるインナーチャルドの情念」が込められている
明菜さんの幼児期の心象風景。
その後の人生が、その記憶の反復と再現の繰り返しになるほど。狂気の奔流。
明菜さんのどの曲にも、彼女の内部で炎をあげている激しい「狂おしさ」を感じます。
それは、重篤なものを抱えて生きてきた彼女の、胸をかきむしられるような心象風景でしょう。
しかしアーチストというのは、狂気性を内包しているからこそ、人の心を打つ。
イッちゃってるから、人を惹きつけられる。
優れたアーチストほど、枠に納まり切らないものを持っている。
そういう意味で明菜さんのパフォーマンスには、もう賞賛の言葉しかありません。
こういう人を歌手と呼ぶのだと思います。
泣けて泣けて、明日の朝まで泣いちゃいそうです。
曲も素晴らしいけど、明菜さんだから、ここまで感動を与えられるのだと思います。