私は地方に行く度に、
「なぜ地方には、東京よりも素晴らしい精神文化がたくさん残っているのに、地方の人はそれに気付かず、わざわざ東京の文化に憧れるのか」
という事が、長い間の疑問でした。
今回、また奈良に旅行して、ふと気付きました。
奈良には大和朝廷の残り香がある。
日本文化というのは奈良万葉そして古今和歌集の時代から「雅なる朝廷の文化」を頂点にして、民衆の裾野が広がっている。
だから我が国の一般民衆というのは、奈良万葉の時代から「雅なる朝廷」の方角を向いていて、
「ミカドのおわします場所」への猛烈な憧れがあるのではないか。
このDNAは、今そこに住んでいる東京人にはピンと来ないかも知れないが、地方の人達の記憶には今でも引き継がれているのではないか。
という事です。
※吉野朝があった奈良 金峯禅寺