横沢史穂のブログ

祖父が、ラバウルで負傷した陸軍の傷痍軍人でした。左右のイデオロギーに関係なく、戦争経験者の話を中心に編集したいと思っています。

中森明菜さんは、徹底的に「昭和50年代」マインドの人

人間というのは、その人が思春期や青春時代に関心を持った物事や考え方が、その人のその後の人生の核となります。

この頃までに身に付いたものは、一生抜けません。
人格は、この頃に出来上がる。
大学において、ではない。
 
つまり、思春期や青春時代の物の考え方こそが、その人がいくつになっても立ち返るべき心のふるさとであり、その人の原点にして帰結です。 
 
その後の人生は、そこから延長コードを伸ばす作業に過ぎない。   
 
そういう意味で、山口百恵に憧れて昭和50年代に思春期を過ごした昭和40年生まれの明菜さんの人格の根底は「昭和50年代マインド」です。   
 
彼女は、カバー曲で構成される『歌姫』というシリーズのアルバムをたくさん出しています。
 
そしてその中の曲のほとんどが、昭和50年代の曲です。
また、自身のヒット曲『北ウイング』なんか典型的ですが、この曲には特に「昭和50年代的な情念」が、コッテリ宿っていると思います。
 
明菜さんが歌う時の、「ぅぁぁあああああ!」という、いわゆる明菜ビブラート。
 
そこにまでも、根底には「昭和50年代的な情念」がある様な気がします。
 
だから平成の社会では、明菜さんはなかなか共感を得られなかったのだと思います。
しかし…。
今や時代は一周まわって逆に昭和テイストが再評価されているので、再び明菜さんがセンターに躍り出るのでは、と私は考えています。