昭和50年代こそ
日本らしさがまだかろうじて残っていた最後の時代
これが私の持論です。
80年代アイドルというのは、昭和50年代に思春期・青春期を過ごしています。
ですから、よく見ていると仕草や立ち居振舞いに、「人格の核となる女性らしさ」や「奥ゆかしさ」が、節々に見られるんです。
だから、いくら肌を露出したり性的な歌詞を歌っていても「この人、本当は一途なんだろうな」「この人、将来はいい奥さんになるんだろうな」という事を、見ている側に予見させるんです。
つまり、種の中に花や実も含まれているんです。
また、さらに思うのは…。
「当時のアイドル達の、何と、表情の豊かな事か」という点です。
顔に「にごり」が無い。
あれは「作られた表情」ではありません。
いや、アイドルだけではありません。
観客も「顔が生きている」んです。
日本破壊の時限爆弾である『男女雇用機会均等法』は1985年(昭和50年)に施工されていましたが、まだまだ実生活への浸透には時間があったのでしょう。
遥か昔の時代の映像を見ているようです。
と言う事は…。
「我々日本人はこの30年で、一体どれだけの物を失ったのか」
という事です。