横沢史穂のブログ

祖父が、ラバウルで負傷した陸軍の傷痍軍人でした。左右のイデオロギーに関係なく、戦争経験者の話を中心に編集したいと思っています。

東京大空襲経験者インタビュー⭐️この平和が続いて欲しい②

※①の竹内さんのお話の続き

若い人達には、明日がある暮らしを大事にして欲しいんです。明日に希望を抱ける人生って、素敵ですよね。

この平和が、あと30年続いてくれたら、日本に爆弾が100年落ちなかった事になる。

それを目標にしたいですね。

昨日があって、今日があって、明日を考えられる生活って、とてもいい事じゃないかな、と思うんです。

あの頃は明日の生活がわからないですからね。あの頃は食べたい物も食べられなかったし、お砂糖の味も知らなかったですね。

戦後、初めてGIを見たのが…。

学校に通う途中、志村坂上までバスだったんです。そのバスに2〜3人乗って来たんです。見上げるような大男でした。

そして座っていた日本人男性に「stand up! stand up!」って大きな声を出して、彼を立たせるんです。

そしてそばにいた女性に「please」と言って、その女性に席を譲ってました。そんな事がありましたよ。ちょっといい話ですね(笑)。

米兵への恨みはないです。不思議ねえ…。

日本人は忘れやすいんだけど、体験者が語っていく事は、ゼロではないと思います。

私はあの日を絶対に忘れないです。

…竹内さんのお話を聞いて、私は痛感しました。

「日本人は忘れやすい」とは言っても、あの日を経験した方達にとっては「忘れる」なんて、絶対にあり得ないんだ。

そして改めて思った事は「いま我々が享受している平和は決して『当たり前』ではないんだ」という事です。

大変な代償の上に築かれている、という事。日々、私も自戒したいと思います。

2019年8月 聞き取り