横沢史穂のブログ

祖父が、ラバウルで負傷した陸軍の傷痍軍人でした。左右のイデオロギーに関係なく、戦争経験者の話を中心に編集したいと思っています。

戦後の若者が 国に尽くせない理由 ①

陸海軍問わず、国家を信じ、上官を信じ、戦死した将兵は、まさか身内(海軍上層部)に裏切られるなんて思ってなかった。

しかし海軍上層部は、自分達の個人的な名誉を守る事を、日本国家全体の利益に優先させた。

彼らにとっては「最大の敗戦責任者 山本五十六を英雄視する事」が、自分達の名誉を守る鎧だったわけです。

その点については、縷々述べて来たので、ここでは割愛。

とにかく、今の日本は国に命を賭けたくても賭けられない。殉国を思い止まらせようとする何かがあるのだと思います。

それが「山本五十六 英雄論」に代表される、上層部の隠蔽体質、無責任体制です。

バカな指導者がいかに下に迷惑をかけるか。
迷惑どころの騒ぎではない。害悪です。

上層部は、味方を何十万人も死なせても、味方を百万人も餓死・戦病死させても、弱小の敵に大敗北しても、責任が一切問われないのですから。

挙げ句、死んだ後は「侵略者」呼ばわり。

遺骨は百万体も、東南アジア各地に放置されたまま。

これでは、「我が子を戦場に送るな」という旧社会党共産党の言い分に理があります。

また、送ってはいけない。そんな国家なら。

とにかく、戦後の日本人は、国を信じて命を懸けて戦っても、ひどい目に遭わされると予測出来ているわけです。前例があるから。