2016年2月、辻先生の100歳の誕生日に私はお邪魔させていただきましたが、家族・ご親戚の皆様と本当に和気藹々と過ごされてました。
ひとえに辻先生のお人柄・長年の積徳による功徳だと、改めて思いました。
Q.今の日本と戦前の日本、どちらがいいですか?
A.今の方がいいです。ただ、最近の世の中は悪が強いです。何か急激に悪くなっている気がして、心配です。
…辻先生とのご縁の中で、上記の一言が一番印象的でした。
何か私達の世代の事で、お叱りを受けている気がしました。
そんな辻先生ですが…。
2018年夏、逝去されました。
私は、先生が亡くなる1カ月ほど前に、インタビューをさせていただきました。
恐らく私が最後のインタビュアーだと思います。
その時はもう、ベッドに寝たきりでらしたのですが、旧軍の話をしたら…。
見て下さい。この鋭い眼光…。
介護に来たヘルパーさんが驚くほど、急に精悍な、鬼気迫るお顔になりました。
軍人時代のお顔です。この対面の後、お亡くなりになったのですが…。
辻先生を看取ったご遺族の方いわく、最期のお言葉は、
「みんなに、本当にご苦労かけました。もう、いいだろう。もう充分に生きた」
だったとの事。
そして、そばで聞いていたお嬢様は、涙ながらに黙ってうなずかれたそうです。
今頃は、先に亡くなられた最愛の奥様と、仲睦まじく過ごされていると思います。
辻先生。
日本の為に戦って下さって、有難うございました。
安らかにお眠り下さい。合掌。