横沢史穂のブログ

祖父が、ラバウルで負傷した陸軍の傷痍軍人でした。左右のイデオロギーに関係なく、戦争経験者の話を中心に編集したいと思っています。

家族が他人化するのは 子供にとって「明るい地獄」

今は昔と違って、バカ親と言うか「親自体が子供な親」が多い。

幼児期に基本的な愛情要求が満たされないまま、親になる大人。つまり「幼児性を引きずった親」。

そしてその負のシワ寄せは女房子供に行く。

そんなバカ親から逃げて来て、幸せを掴んだ人はたくさんいる。

ですから「家制度の尊重」や先祖崇拝は、絶対に押し付けてはいけないと思う。

他人が政府が強制出来る事ではない。

ただ、それは大前提ではあるけれど、それでも敢えて言う。

やはり「先祖」や「家」を背負って意識している人は、何となく筋が一本通っている気がする。

長い間、戦後教育では何か「先祖」や「家」を「個人の幸せを抑圧するもの」として、間違えた教え方をしているのではないでしょうか。

そういう側面もあるかも知れないですが、それは部分的な真実であり、むしろ「個人の幸せを促進するもの」の方が大きいと思います。

そして、特に被害があるわけでもないのに「先祖」や「家」を敵視して、それよりも「個人」に価値を置く現代の思想だと、離婚が常態化するのは当然の帰結です。

しかし、物やお金がどんなに豊かでも、家族が他人化し簡単に引き裂かれる社会は「明るい地獄」です。

子供はそんな事は望んでいません。子供にとって親や家庭こそが、最後のセーフティーネットですから。

そもそも戦争を経験した世代は「我が子には、あんなひもじい思いはさせたくない」というコンセンサスがあったのでしょう。

だからこそ戦後の日本は、経済成長以外の全てのものを捨てて来たのだと思います。

しかしその中には、絶対に捨ててはいけないものもたくさんあった。

「家族や先祖に対する伝統的な価値観」

「倫理的な男女観」

等は、まさにそれだと思います。

「戦後日本の奇跡の経済発展」という神話の陰に隠れた負の部分というのは、たくさんあったのだと思います。