大石治 先生
1926年生まれ。海軍上飛曹。
1945年5月、鹿児島上空でグラマンF6Fと空中戦を行い、一機を撃墜した直後、大石先生自身は撃墜されて海面に墜落しました。
風防は開かず、操縦席に閉じ込められたまま、海中に没していくゼロ戦…。
考えただけで恐ろしいです。
墜落した時点で計器に頭をぶつけて気絶したり、そのまま命を落としてもおかしくない所を、操縦席に海水がたくさん入って機体内外の水圧がなくなった所で、海中からゼロ戦の風貌を開けて脱出。
19歳でこの、冷静沈着な対応…。
戦場で生死を分けるのは合理的判断と尽くすべき最善の努力に加え、ある意味、人智を超えた紙一重の差である事を、教えていただきました。
2014年12月 聞き取り
海原会で何度かお会いした大石先生。
戦後70年にあたる2015年、逝去されました。合掌。