敗戦により「あるべき理想の父親像」が消失
現在は、年収何億円とかのスポーツ選手や芸能人が、宗教団体の教祖の様に崇められています。
これは、敗戦によって消失したこの「理想の父親像」の代わりを求める代償行為なのではないかと、私は密かに思ってしまう。
スポーツ選手や芸能人がどうこう、というわけではないですが、「理想の父親像」が消滅すると、そこにある判断基準は「お金」てしかない。
学校は知識を教える所であり、本当の意味でその子の一生を左右するのは、幼児期における家庭での親の愛情です。
幼児期に親が(出来れば母親が)、その子に対してどれだけ無条件の愛情を注げるか。
その愛情の分量で、その子の一生がほとんど決まります。
だから夫は、子育てしている妻に対し、経済的な不安や精神的な不安は、絶対に与えてはいけない。と思います。
内閣府が、子育てしている母親を職場に駆り出す事を「輝く女性」と言っていますが、本当にお金がないなら仕方がないけれども、そうではないのに、その母親のキャリアアップの為に結果的に母子を引き裂くなら、恐るべき事態になる事は間違いありません。
戦前の教科書 『尋常小学生修身』
およそ人の子の、賢きも愚かなるも、善きも悪しきも、たいてい父母の教えによる事なり
仕事を一生懸命やる事でしか、妻への愛情を表現できない不器用な男
本作もそうですし『あなたへ』『刑事 蛇に横切られる』もそうですが、健さんは「仕事を一生懸命やる事でしか、亡き妻への愛情を表現できない男」を、よく演じています。