横沢史穂のブログ

祖父が、ラバウルで負傷した陸軍の傷痍軍人でした。左右のイデオロギーに関係なく、戦争経験者の話を中心に編集したいと思っています。

恋の至極とは、忍ぶ恋と見立て申し候

それにしても…。

男性なら、みんなわかると思うのですが…。

「他人の奥さん」って、何でこんなに魅力的なんでしょうか…。

特に「自分がお世話になった人の奥様」とか。

「絶対に手出し出来ない」という現実が、その高齢の奥様を、美の絶頂に高める。

そういうタブーが無ければ、多分どこにでもいる普通の主婦なのに…。

とにかく「自分がお世話になった人の奥様」に「好きです」なんて口が裂けても言えません。また、言ってはいけない

ですからそういう場合に私は「貴女を憎からず思っています」という自分の気持ちを、会話の中でアイコンタクトで無言のうちに伝えます。

相手の方も、私が投げた愛のボールに会話の途中で気付きます。

私との一瞬の眼交い(まなかい)に、私からの愛を感じ取ってくれるのです。

するとその奥様、「うれしく思います」という気持ちを、やはり無言のアイコンタクトで送って下さる。愛の黙約です。

私は心の中で瞳を閉じて彼女を抱きしめ、下腹部に手を入れて果肉の潤いを確かめ、そのまま彼女の唇に接吻します。全て「心の中」で。

それで終わりです。葉隠いわく…。

恋の至極とは、忍ぶ恋と見立て申し候

後の煙にそれと知れ

つひにもらさぬ中の思ひは

これが日本人の恋愛観…いや、戀愛観です。「愛しています」なんて、いちいち口に出すと軽くなる。アメリカ人じゃあるまいし。

自分の気持ちは、言葉なんかでは言い表せられない。という事でしょうね。

三島由紀夫 先生いわく…

禁じられたタブーこそが、普通の女性を女神に変える。

タブーが無ければ、真のエロスとは言えない。

そしてタブーこそ、恋の刺激的な緊張を持続する。だから、性に極めて厳格なカトリックというのは、実は物凄くエロチックな宗教。

との事です。