※①の続き
Go for broke!
この442連隊の合言葉「Go for broke」は「一か八か」「当たって砕けろ」と訳されますが、「その一発に全てを賭ける。負けたら死」という意味もあるそうです。
例に出すのもおこがましいですが、私も仕事で苦しい時、キツイ時、このGo for brokeという言葉を思い出し、気持ちを奮い立たせる事があります。
もちろん、この方達の苦労の足元にも及びませんが、それでも自分に言い聞かせます。
敵の陣地に向かって「バンザイ!」を叫びながら、波の様に押し寄せるサムライ部隊
「収容所にいる弟や妹達が、アメリカ人として生きていける様に」
「ここで戦功を立てないと、収容所の家族達が差別から抜けられない」
後に残った日系人達の礎となる為に、欧州戦線にてアメリカ史に残る鬼気迫る勇戦をした442連隊…。
確かに、442連隊が奮戦すれば枢軸側が不利になるわけだから、同盟国ドイツに対して戦果を上げた事は、日本人としては複雑な気もしますが、それはそれで…。
敵味方を越えて、立派だと思います。
生まれた時から日系人として差別されて、パールハーバー以降は徹底的に憎悪の対象となりながらも、「星条旗の為なら死んでもいい」「祖国である合衆国の為に犠牲になりたい」というその心意気に、胸を打たれます。
当時の日系二世達は、(私を含めた)今の日本人よりも、大和魂があったと私は思います。
「我々は親から日本人としての精神を徹底的に叩き込まれ、日本語こそ話せなくても、大和魂・サムライの死生観は持っていた。
これは他の米軍部隊では考えられないものである。
そして何より我々には、アメリカ人としての証を立て、自国での偏見を打ち破る使命があった。
この戦いには、どうしても負けるわけにはいかなかった」
第442連隊 日系二世の生存兵 ローソン・サカイ
上 ジョー・M・ニシモト上等兵
下 ダニエル・イノウエ中尉