国全体が潰れたら、自分一人のミスは問われない…
ミッドウェーで大敗した山本五十六が戦略度外視のガダルカナル島の戦いを陸軍に強行させて、食料や武器弾薬をほとんど送らず、即ち2階に上げてハシゴを外して陸軍に大敗北させたのは…。
ガダルカナル島で日本陸軍が大敗したら、ミッドウェー海戦の自身の大ミスの影が薄れる。
「ほらね、アメリカには勝てないって、私は最初に言ったでしょ」
というアリバイ作りで自分自身のメンツは保てる。
これが私の推測ですが、こういう心理は、「父親が薩長に殺された」恨みが染み付いている山本五十六だけではなく、他の指導者達にも見られます。
みんな幕府側(賊軍)の子孫…
海軍なら米内光政、井上成美、南雲忠一、陸軍なら服部卓四郎、辻政信、瀬島龍三…。
日本の敗北に決定的に重要な役割を果たした上記の指導者達は皆、明治維新•戊辰戦争時の幕府側(奥羽越列藩同盟)またはそれに近い藩の出身者です。
明治以降に「賊軍の子孫」として差別された彼ら達が、「憎き薩長が作った大日本帝国」という機構に対してストレートな愛情を抱いていたとは、考えにくい。
ズバリ、今の一部の人達と同じで、彼らの根底に「こんな国、一度滅んでしまえ」というルサンチマン(怨念)があったと、私は見ています。
ミッドウェー海戦やガダルカナル島の戦いに限らず、大東亜戦争でのあの自滅的な幾多の作戦は、そうとしか説明がつかない。